第1回 「サロンミュージック」
「ヨーロピアン・モード・ミュージック・シリーズ・サロン・ミュージック」
release:アルファレコード
その他詳細不明
「サロン」と銘打ったコラムなので「サロン」と名の付くCDから紹介したいと思います。
こちらのCD、最初は秋葉原のブックオフの500円コーナーで発見しました。ですがその時は「ジャケもタイトルもビンビンキテるけどつまんない室内楽コンピっぽいしな」とスルーしてしまったのでした。しかし暫くして目黒区の図書館サイトでバンドの方の「Salon Music」のCDを調べようと検索したときに再び本作がヒットし「意図せずに二度も出会ったのだから運命にちげぇねぇ」と即予約。結果これが大当たり。正に「サロンミュージック」の名に違わない、軽やかにユーガな世界観が広がる音世界でした。
当初のイメージである室内楽、というよりかは正に「近世ヨーロッパの知識人たちの語らい・社交界としてのサロンのBGMにかかっていてほしい音楽」としか表現できない佳作の数々。一曲一曲毎にシンプルかつギミックの効いた変化がつけられているため 、飽きずに、しかし深入りしすぎない、素晴らしい距離感で付き合うことのできるCDです。だからといって言って古臭くダラダラと冗長な音使いでもないのが不思議。パーカッションやシンセも案外ふんだんに使用されています。それらも含めて「お耽美」ってことなんでしょうか。
各曲のタイトルを見てみても「亡き王女のためのパヴァーヌ」「飾り窓のセバスティアン」「エモスィオンの記憶」…。なんのこっちゃですね。ですがその「なんのこっちゃ感」までもが本作の実態の見えない「サロン」を装飾しているような気がします。
どの曲も割と最高なんですが、5「リボンを入れた小箱」が一番好きですね。手回しオルガンのゴージャスバージョン(俗だ…)的なサウンドが、まんまメリーゴーランドで流れてるあの音楽 !!通勤で聴いてるとマジで眠れます。通勤回転木馬、オススメ。
とりあえず目黒区の図書館では借りられます。実物を入手するにはAmazonが手っ取り早いですかね。今でもアキバにあれば別ですが。YouTubeに一切音源が上がってないのでお聞かせできませんが、皆さん是非一度はお聴きくださいませ。
Amazonリンク載せときます。