廃サロンで手に取るCD

ブックオフ・図書館・TSUTAYAなど「文化の墓場としてのサロン」で入手してきたCDを紹介します。

別館 電影魔窟で拾い上げるVHS②

毎度ご無沙汰しております。最近それほどCDディグをせずにVHSや古雑誌ディグの方にかまけているので、前回に引き続きVHSの紹介をすることに致しました。


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中原めいこMEIKO TV』(1985)

こいつは希少盤ですよ!80年代にラテンとエスノポップだけを武器に歌謡界を邁進、森雪之条との共作「君たちキウイ・パパイヤ・マンゴーだね」を残し、90年代前期に姿を消して以来伝説と化している中原めいこ。その(ほぼ唯一市販されていた)映像作品です。中原めいこの映像はYouTubeなどにも当時のTV番組やライブ映像等多数上がっていますが、本作については断片的にもほぼ上がっていません。メルカリで6000円と高価でしたが迷った挙げ句購入。「MTV」をもじって『MEIKO TV』だそうです。

本作は「PV」「撮り下ろしのスタジオライブ」「ミニコーナー」の3要素によって構成されております。収録楽曲はジャケからも分かるように「CHAKI CHAKI CLUB」からのもの多し。中原の黄金期と言っていい頃でしょう。ジャケの正しいキッチュ感が好きなんですよね。

PVについては、まず本作のいの一番に前述の「君たち―」が流れます。こちらだけは各種映像サイトで視聴可能ですね。TVでの歌唱時の「め組」の世界観に近いような。作りは歌詞をなぞっただけの陳腐なものですが、だからこそのチープゴージャス。メンソールのタバコをバスケットいっぱいに抱えてはしゃいでるシーンが大好きです。

https://youtu.be/BF7VDSzKBfc

中原めいこ「君たちキウイ・パパイヤ・マンゴーだね」

 

 他にも「Cloudyな午後」の「昭和の大衆が思い描く「美大」感」溢れるPVや「ホットラインは内線424」の丸の内オフィスを教育ママメガネをかけて闊歩しつつ途中でBasta Pastaのメニュー紹介が挟まっちゃうという素敵なPV等は必見です。そして本作の目玉でもある「やきもちやきルンバ♥️ボーイ」のPVですが、これが素晴らしい。まさに「CHAKI CHAKI CLUB」のジャケ写を映像化した内容で、ピンクのバスルームでくつろぎはしゃぐ中原、そこにディスプレイが幾つも設置されサイケ色な映像が流れ、周りでは原色しちゃってる熱帯魚が泳ぐ…。恥ずかしくなってしまうくらいA e s t h e t i cで、この悦楽にだけでも6000円払う価値アリです。

スタジオライブも良きです。「恋の秘訣」「ルナルナ・TIKITIKI」「FANTASY」等の代表作・寡作を堪能できます。↓「FANTASY」については(字幕が邪魔ですが…)一応ありました、YouTubeに。エセ一風堂なBackbandがイカしてます。あと中原はこの頃のヘアースタイルが一番可愛いですね、最後期のロングソバージュもイイですがこっちの方が似合ってる。

https://youtu.be/3EElU3TpKCs

中原めいこ「FANTASY」


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最後にオマケのミニコーナーのご紹介を。まず、オフィスレディーの一週間の着こなしを中原自ら着用しナレーション(は別人なんですよね~)と共に紹介する「めいこのワンポイントレッスン」(「めいこ」となってるのが可愛い)。オフィスの回転扉を通過する中原を見下ろすかたちで撮影しているので大変見辛いですがご愛敬。次に当時の流行りのカフェバーをひたすらスライドショーで紹介する「東京カフェバー図鑑」。購入前、このコーナーを中原自らがカフェバーを訪れてリポートなんぞするのだと勘違いしていたので実際視聴してガッカリしてしまいました。当時のカフェバーの雰囲気を見るのには良いんですが肩透かし…。最後に、こちらが最も謎な「田村哲也 MOD'S HAIR 徹底取材」。こちらにも中原は登場せず、タイトル通り有名美容室であるMOD'S HAIRの田村哲也が「パリの女の子は良いですよ…」とかなんとか言ってるだけの映像です。いや、なんで?

 

45分程度と若干ボリューム不足ではありますが内容にはおおむね満足。中原めいこのチープゴージャスな世界観を冗長感なく楽しめる良作だと思います。これ自体をDVD化希望!とは言いませんが、何かの折りに中原の音楽番組出演時の映像を纏めたBOXとか出たらいいですね…。↓とかがコメント内容込みで大好きなので…。

https://youtu.be/voFdEydpldw

中原めいこ「ロ・ロ・ロ・ロシアンルーレット


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『コンピューター・グラフィクス・コレクション3』(1990)

中野ブロードウェイ内のまんだらけUFOにて300円で購入。みんな大好きCG創成期のイナタいアニメーションの短編が45分に詰まった作品集です。

VHSで観れるこの時期のゴテゴテCGアニメーションといえば「The Mind's Eye」シリーズが有名(?)ですが、そちらはYouTubeで観れるもののVHSを入手するとなると1万近くの値が付いていて、なかなかに夢のアイテムと化しております。ちなみにそちらはDVD化したものがドラッグミュージックの通販サイトでも販売されていることからも分かるように、病気の時に見る夢のような内容で最高です。ウゴウゴの巨人お姉さんのOPが生易しく思えるような。しかし部分的にはVapor感覚に直結しているシーンも多々あり、(Vaporwaveとは無関係ですが)BAVYMAISONという日本のバンド(昨年解散)がPVの素材として引用しています。

https://youtu.be/b5zMtCvWhG0

「Beyond The Mind's Eye」

https://youtu.be/gpjt_XdjTX8

BAVYMAISON「不倫」

 

このような作品集の存在を知っていただけにUFOで件のVHSを発見したときの期待感は…お察しください。しかも二本同じものが並んでいて、どちらも300円だったので思わず両方レジへと運びそうになってしまいましたが、なんとか理性を取り戻して一本購入。

で、肝心の内容はと言いますと正直The Mind's Eyeには敵わないような内容でした。どちらかというとピクサーが以前出した初期短編CGアニメ集のDVDからストーリー性を拝したような。あんまりグロくなくて残念でしたね。でも幾つかは観るべきポイントがありまして、モロにビリー・ホリデイがモデルの黒人CGオネーサンがクネクネしながらディスコソングを歌う小狂気気分な作品だったり、こちらもみんな大好きエドワードホッパーの代表作『Nighthawks』をモチーフに卓上の調味料入れが踊り出す軽く無粋な作品だったり、全体的にアメリカナイズ(出所がそっちなんだから当然なんですけど)された超短編をテンポよく観ることができます。BGVとしては最高なんじゃないでしょーか。でもなんだか物足りなくて、結局YouTubeで「TV's TV」とかをシャッフル再生で観ちゃうんですよね…。

https://youtu.be/f4BOPwQxgjI

「TV's TV」

ダサいCGアニメを観るとアキバや中野じゃなくて上野に行きたくなるのは私だけですか?


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Mi-Ke『白い2白いサンゴ礁 ブルーライト・ヨコスカ』(1991)

『白い白い、白いサンゴ礁』と読みます。1991年、B.Bクイーンズのバックコーラスグループとしてデビューし直後に独立したアイドルグループとしても活動を始めたMi-Ke(ミケ)のPV集でございます。蒲田のレコード屋にて1000円で入手。相場よりも高めでしたがなかなか遭遇しないブツなので思いきって買ってしまいました。ほぼ全シングルのPVを集めたDVDも出てますが、そちらもプレミア付きですし「Mi-KeあたりはVHSで見んと!」という謎の拘りもありますし…。

B.Bクイーンズと同じく彼女らは織田哲郎プロデュースのビーイングアイドル。楽曲の殆どはカバーで、といってもWinkとは別路線でして、主に戦後の昭和歌謡や日本でヒットした洋楽ジャンルを振り替えるようなコンセプトアイドル。アルバムは毎回ガチガチにコンセプトが固められており、順に「グループサウンズ」「60年代女性歌謡ポップス」「フォーク」「サーフソング」「ロックンロール(というかロカビリーか?)」「60年代アメリカン・ヒット・パレード」「リバプールサウンド(主にビートルズ)」というコンセプトで纏められておりました。その都度シングル用に制作されたカバーでないオリジナル楽曲は各一曲ずつ。コンセプトで固めるのはパロディするためでなく、あくまで当時を生きたオジサマ共の涙を誘い乱舞させるため。いわゆるアイドル像とは別のアプローチで媚び媚びな集団でありました。ご推察の通り、当時掠めていた60'sブームも相まって割と人気があった、ようです。1stでは当時のGSの大御所とコラボしたり(かまやつとか、その辺)、そもそもハウスまみれなアレンジカバーを許容された彼女らが受けた恩恵とか、現代の歌手がするカバーとはちょっと趣が異なるような気がします。(織田を含めた)Mi-Keというコンセプチュアルアート集団による「古き良き昭和」を小馬鹿にしながらも朗らかに世間へ再提示する態度、加護ちゃん辻ちゃんダブルユーの1stにも通じるところがあるような(ビチビチ跳ね返る「淋しい熱帯魚」…)。歌によるコスプレというものは、パロディではなくゴリゴリのアンチテーゼにも成りうるのだ、ということを考えてしまいます。そういう所も含めて私は彼女らが大好きです。

話をVHSに移しましょう。本作には「白い2白いサンゴ礁」「BLUE MOONのように」「ブルーライト ヨコスカ」の3曲分のPVが収録されております。監督を務めたのはあの岩井俊二氏。正直私、彼の作品は全く観たことないのでコメントしようがないのですが、予想外なマジカルバナナの成立という感想です。映像自体も「ヨコスカ」以外は何ともフツーですし。「サンゴ礁」ではMi-Keの3人が江ノ電に乗って江ノ島周辺を回るだけ、ですが宇徳たちが江ノ電内でマーブルチョコやポッキーなんかを食べてるシーンは単純に微笑ましくてありがとうございますという気持ちにさせられます。どちらかというと「サンゴ礁」は楽曲自体にコメントを入れておく方が正しいような気がします。本曲の歌詞はプロテストから卒業した、つまり吉田拓郎以降のフォークソングのタイトルからの引用によって成り立っており、その強引さに笑ってしまいます。「結婚するって本当ですか」とかそのまま使うなよ、サンゴ礁なごり雪を同居させてどうすんのよ、等々楽しい歌詞ですね。

https://youtu.be/nrLruKmpehs

Mi-Ke「白い2白いサンゴ礁

 

「BLUE MOONのように」はオリジナルアルバム未収録のレア曲(一部ベストには収録)で、7割くらいの力でビーイングしてるアレンジです。Mi-Keのギリギリな学生服姿が拝めます。月など一切出てこないひたすら夕方な謎PVでもあります。どうなんですかね、こういう映像観て「いや、岩井のエッセンス割と出てるよ!」ってその道を知ってる人は感じられるもんなんでしょうか。

https://youtu.be/JSSLraj66UA

Mi-Ke「BLUE MOONのように」

 

そんな中「ブルーライトヨコスカ」はMi-Keに興味のない方にも一見の価値アリな良PVに仕上がってます。カラオケビデオの体裁をとっておりサビ時には歌詞が流れてくる点、まだカラオケと言えば「カラオケボックス」よりも「カラオケパブ・スナック」だった頃を彷彿させるギラギラな電飾まみれなセット、小芝居に次ぐ小芝居、思わずこちらまで踊り出したくなるような振り付け…。全てがカワイイ。茶目っ気で成り立ったPVとなっております。全てにありがとう、ありがとう…。本VHSにはこの楽曲だけカラオケバージョンが収録されてます。家で歌えってか。

VHSがなくとも、現在でもカラオケで本曲を歌うと一部の機種ではこのPVを観ることができます。多少なりともレトロ趣味のあるご友人とカラオケに行った際にはチャレンジしてみるのも良いんじゃないでしょうか。一番の出だしでいきなりカーセックスについて歌われている曲なので強くはオススメしませんが…。

何故か本曲のみYouTubeでなくデイリーモーションに映像が上がっていたのでそちらを。

https://dai.ly/x5y2ms

Mi-Keブルーライトヨコスカ

 

最後に。本稿に取りかかっている最中に我が家のビデオデッキが寿命を迎えました。渋谷TSUTAYAでレンタルした「ふ・た・り・ぼ・っ・ち」を観ようとしたところVHSを飲み込んだまま自動で電源オフ。その後何度電源を付けても即座に自動シャットダウン。「終わった…」と思いましたね。VHSを取り出す手段は生きてたのでレンタル品は無事でしたが視聴昨日はオジャン。まだ観てないビデオが20本くらいあるのに…てか今現在も注文してこれから届くビデオが何本もあるというのに…。メルカリでビデオデッキを買うことも考えましたが、それよりいっそのこと前々から欲しかった小型のテレビデオを買ってしまいました。当時車載用として用いられていたという6インチのものです。今後はそちらをビデオライフのお供として愛玩していきたいと思います。VHSギークマン(俺か)に幸あれ…!

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別館 電影魔窟で拾い上げるVHS①

はい、今回から別館を設立いたします。名付けて「電影魔窟」です。こちらでは私が収集したVHSを紹介していきます。

私はVHSを(確か)5,6年前よりちまちま集めています。当時はまだ中古メディア市場にVHSが相当数存在し、ブックオフにも一本100円~という価格帯で様々なVHS(今もそうですがディズニー映画やジャニーズ、ハロプロ系が多かったです)が打ち捨てられるように売ってました。その中には未DVD化のもの、DVDを購入するとなると高価なものが紛れており、宝探しのような気分で収集していたことを覚えています。図書館でのCDディグを始めたのもこの頃なので、私にとってCDとVHSは同じように(そこそこ)長年ディグしてきたメディアなんですね。それでも当時は「たまたま」気になるものを見つけたら買う程度でしたが、ここ2年くらい意識的に廃サロンディグをするようになるに伴い、レコード屋なんかでYMO関連やP-MODEL関連のVHSをほぼ無意識に買うようになり、件の「電影魔窟」ディグが平行してスタートしてしまいました。メインで収集しているのはどメジャーからマイナーまで問わず興味のあるアーティストのライブ映像やPV集、ほぼイメージビデオ程度なレベルのもの。ほとんどレコード屋駿河屋で購入しますが、最近はメルカリも多用するようになっちゃいました。次に90年代周辺のトレンディB級邦画。こちらはカスであればカスであるほど面白かったりするので激安なものでも気が抜けません。中古ビデオ専門店でジャケとにらめっこしながらバブリーな香りのする駄作を探すのが好きです。その次に、これはちょっと収集に努力を要するのですが、90年代のアジア映画も掘ってます。駿河屋なんかには以外に揃っておらず、ビデオ屋さんで遭遇できたらラッキーな代物です。それでも流石に「恋する惑星」レベルのものでしたらそこそこ見つけられますかね。他にもごくたまにアニメ系やCG創世記の映像集なんかも見つけられたら買う、といったところでしょうか。こんな感じでいつの間に枕元にそこそこの高さのVHS山を従えて就寝する生活となって久しいです。B級ホラーのVHSなんかを集めている方々からしたら少ない方ですが、5,60本くらいは溜まったんじゃないでしょうか。自宅のあちこちにスペースが乱立してて面倒なのであんまり数えたくないです。

VHS視聴というのは、旧式メディアギークメンにとっての「儀式」であり「祈り」なのだと思っています。DVD視聴のその1がディスクを「乗せる」のに対しVHSはテープを「差し込む」のがスタート。幾ばくかの重みを感じつつガチャリとテープを挿入すると、時間差で画面には誰が名付けたか「砂嵐」が吹き荒れる。やがてノイズのちらつく漆黒が「許可を得ずにレンタル・上映会・販売することを固く禁じます」なる文言によって明ける。そしてメーカーの禍々しいロゴと共に本編スタート。テープによっては別作品の紹介予告を見ないといけないものもありますね(ディズニー映画のビデオやレンタルしたビデオに多かったイメージですが、購入した中古テープに入ってると逆に貴重に感じられ嬉しい)。そして本編を見終えると次回首尾よく観られるように巻き戻し。例え「もう2度と観ねーな」と決め込んだものに関してもついつい巻き戻してしまう謎の性…。

これのどこが「儀式」なんじゃい、と言われてしまうと難しいんですが、チャプター分けされていない、微妙にお手軽ではないメディアに相対して愚直に観賞するのってどことなく信心深く思えませんか…?間違っても「メルカリでVHSディグってると結構大川隆法の霊言ビデオ出てくるよね」みたいな話ではございません。

前述済みですが「場所をとる」というのもVHSディグの大きな特徴のひとつであります。DVDのソレと比べて2,3倍の厚みがあるパッケージ。だからこそ背表紙のブツとしての存在感は相当で、コレクション行為の実感がCDやDVDよりも湧きやすいのは確かです。「ゴツくて格好いいなぁ」という特徴がオトコノコ本能を満たしてくれるんですよ。しかしながらスペースが無くなってくるとその代償もでかく、限られた場でないと買い取りなど望めないので手放すには「もえないゴミ」にしてしまうのが手っ取り早いという事実。私が主に集めている毒にも薬にもならないような内容・価値の作品であれば尚のこと。板橋区・大山の「LINK」というVHS屋では要らないVHSを持ち込むと割引が受けられるサービスをやっていましたが7月に閉店してしまったようです…!閉店直前にたまたま訪れておいて良かった…。

では試しに何本か最近の収穫をご披露して皆様のご機嫌を窺おうかと思います。


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『右曲がりのダンディー』(1989年公開)

いきなりコレです…勘弁してください…。私のディグ範囲ってこんな感じですよ、というものを象徴した作品です。蒲田のヒューゴにて100円で購入。

見ての通り安全地帯・玉置浩二主演のバブリーラブコメ映画。原作は末松正博の漫画作品だそうです。玉置の演じる一流商社営業マンの一条まさとは容姿端麗でスポーツ万能、都内各地にキープのギャルを持ち、一晩かけて彼女たちに会って回る生活。そんな彼の元に名取裕子や松本小雪(「夕やけニャンニャン」で鶴太郎と一緒に司会を務めてましたね)演じる問題アリの女性たちが現れひと悶着もふた悶着も起こる…ってな簡単極まりないストーリーです。内容を真剣に観るとまあまあの駄作なのかもしれませんが、「怪演」から逸脱したハツラツ玉置が観られる快活な作品という意味では最高。平成版「日本一の○○男」シリーズを作りたかったというような気概も感じます。となると玉置が植木でこぶ平(玉置の同僚として三番手役での出演)は谷啓?などと余計な感想を抱いてしまいます。他にも加賀まりこ井森美幸仮面ライダーまでもがちょい役として出演しています。井森はマジで10秒くらいしか出てなくて拍子抜けしてしまいました。ネオン輝く六本木の街を仮面ライダーのバイクに2人乗りする玉置のシーンは、これだけで「観てよかった」という気分にさせてくれます。あとは玉置が酔い潰れてバーで滅茶苦茶にゴロゴロ転がるシーンも最高ですね。主題歌の玉置ソロ作「I'm Dandy」もブラスが利きまくってて、シャウトまみれで格好いいんですよ。

https://youtu.be/unUJEU5rtpw

玉置浩二「I'm Dandy」

バブリーモノを集める中で1つの指針になるようなビデオでした。当時の定価¥14,307には目を疑いましたが…(映画のVHSは往々にして当時¥15,000程度しました)。

 

https://youtu.be/J6fPV7_q-20

↑アアッ、YouTubeで全編観れてしまうじゃないかッ、けしからん。ということでお暇な方はどうぞ。


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Wink『Winkle Winkle』(1991)

活動停止中のアイドルユニットの中で群を抜いて今最も乗りに乗っていると言っても過言でないWink。彼女らの「イメージビデオ」です。金町のビデオスターにて500円で購入。

今年は結成30周年ということで彼女らの音源や映像作品が多数再発されましたが、本作はそこから見事に漏れています。まあ内容を観れば再発されなくて当然という感じでしが。内容はWinkの二人がロスとハワイ(かどうかもよく分からない砂漠っぽいどこか)で若干微笑みながら戯れているだけの30分。BGMとして本作限定の楽曲が6曲も収録されているのですが、勿論彼女達が歌っている訳でもないインストで、出来の悪い方の俗流アンビエント未満のような何か。コレクターズアイテムと言うにもお粗末な内容で、見終えてちょっと落ち込んでしまいました。当時はWinkもタレントショップを乱立させていたと聴きますが、そういうような場所で人知れず放置されていたようなVHSなのかな、と予想する以外に私にできることはございません。せめてPV集のインタールード的に挟み込む為の撮影にしておけばよかったのに。


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中江有里「DEUXMONTS」(1993)

現在主に文筆家やコメンテーターとして精力的に活動している中江有里、そんな彼女はかつてアイドルとしてデビューしていた…!そんなどことなく淫乱すぎる設定をお持ちの中江の(こちらも)イメージビデオです。駿河屋で確か500円程度で購入。

中江は1989年にアイドルとしてデビュー後、女優業等もこなしつつ2枚のアルバムを発表。その後メディア露出は断片的になり、ちらほらと作家業を開始。近年になってコメンテーターとして見かけることが増えてきました。活動初期から漂っていた知的な印象がそのまま成熟していった素晴らしい女性だと思います。歌声も針の通ったインテリジェンス溢れるものでして、「媚び」もなく、しかし「発散」もないフラットさがあります。という訳で彼女の楽曲には逆に感想があまり持てません。どの楽曲も気持ちよく聴けるけどハッキリと印象には残らないという。彼女に提供した作家陣は中島みゆき来生えつこ松井五郎…と定番どころを抑えてて豪華なんですけどね。そして本作はそんな楽曲の数々を彼女の写真集撮影に同行し撮影したロケ映像と共に楽しめるビジュアル写真集といった趣のVHSです。この頃はこういった体裁のイメージビデオが写真集と同時発売されることが多かったみたいですね。しかしそこは中江のイメージビデオらしく、イヤらしい作りには一切なっておらずあくまで「綺麗な映像集」としてみることができます。あとはジャケにこのショットを選んでいただき有り難うございます…という感想が強いです。ちょっと、あの、完成度が凄すぎて…なんとも…とキモいのたうち回り方をしてしまいますね…。

今度中江有里松井五郎トークイベントがあるみたいですが正直予約して行くべきだったかもしれません。

 

https://youtu.be/QyRP_jfmJIM

中江有里「風の姿」

本作の映像から中島みゆき作詞作曲の「風の姿」を視聴していただきましょう。砂漠っぽいですがそんな格好で暑くないんですかね。


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『スイートスポット』(1991)

バブルの代表格である流行語「おやじギャル」の発案者として有名な中尊寺ゆつこ原作の「SPA!」に連載されていた「スイートスポット」のOVAです。こちらは西荻窪の月光キネマにて700円で入手。発見したときは求めていたものの想定していなかった対象が具現化したようなものを見つけてしまった嬉しさに狂喜しました。

主人公の小山田ノンを始めとするOLたちのゴルフにディスコにハイブランドに大忙しな日常をコミカルに描いたギャグアニメで、ストーリーは特になくオムニバス形式の単発作品という印象です。内容は恐らく漫画の方を読んでいただいた方がテンポ良く理解できるんじゃなかろかと想像しています、読んでませんが。それより特筆すべきなのが声優陣。本作は製作がフジテレビ映像企画部なるところなのですが、声優の殆どを当時のフジテレビアナウンサーの面々が務めているのです。ちょっと世代でないので知らない方もいるのですが、有賀さつきの出演が全てを物語っていることくらいは分かります。他にも八木亜希子河野景子横澤彪…と微妙な豪華さ。ですがキャラクターの殆どがモブキャラなので誰が誰を演じてるのかは観ていて全然分かりませんでした。ですが全員演技力に乏しく文化祭のような雰囲気で微笑ましいです。そんな中、主人公である小山田を演じているのが何故か唯一フジアナでない森尾由美でウケます。森尾由美なんてバブリーから最も遠いような雰囲気なんですがねぇ、当時はどうだったんでしょうか。声優っぷりはこちらもハッキリ言ってヘッタクソで感慨深いです。ジブリにも不可能な名采配…。

トレンディやバブリーな要素をドラマや映画でなくアニメで観る機会というのは少ないのでこちらは貴重な作品と言えるでしょう…か…。宝物として大事にしてます。

 

初回はこの程度にしておきます。今後も電影魔窟で何か拾い上げましたらCD同様不定期にご紹介したいと思います。頻繁に更新できるとも思いませんが、たまーにお楽しみいただけますと幸いです。では。

第11回 安斉かれん「世界の全て敵に感じて孤独さえ愛していた」

今年なんか急に夏が爆誕しましたね、それはそうとこんにちは。

先日「シティ・ポップ 1973-2019(ミュージック・マガジン)」と「WA B・O・O・G・I・E(トゥーヴァージンズ)」の二冊のバイブルを買いました。どちらもブックオフディガー近似値地帯に生息する方々には必読な内容になっていますのでまだお持ちでない方は是非。前者はlightmellowbuの方々の尽力により、90'sシティポップの名盤が充実しており、私も早速掲載されていた何枚かを図書館で借りて参りました(買えよ、とかは禁句です)。柴崎氏のブックオフディグについての総括も爽快ですよ~。後者は眺めているだけでなんだかブギーな気分になってくるディスクガイド、というか楽曲ガイドになっておりますね。あくまでレコードがメインなのでDJ向き?読みながらYouTubeでザッピングしてみるのも良さそうですね。あと「浮遊空間(亜蘭知子)」買わなきゃ、という気持ちにさせられました。

 

本題に入ります。

これまで近年リリースされた作品をほとんど取り上げてこなかった廃サロン。そりゃそうですよね、今年出たものが廃れてるはずないもの。しかし、登場の瞬間に既に錆び付いている場合もあります。今回取り上げる作品からそれを教えていただきました。それが悪なのか、もしくはかえって善なのか…皆様の視聴覚で確かめてみてください。


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安斉かれん「世界の全て敵に感じて孤独さえ愛していた」(2019)

渋谷のタワーレコードにて0円で購入。0円で購入、ですよ。配布じゃありません。レジを通して0円のレシートを貰わないと持って帰れないんです。

令和元日である2019年5月1日にエイベックスからデビューし同時に本作をストリーミング形式で発表した安斉かれん。その後8cmシングルという「今流行り」の手法で同曲をタワーレコード限定で無料販売リリースしました。7月24日には2ndシングル「誰かの来世の夢でもいい」を同じく8cmシングルで無料販売開始しました。短冊シングルフリークの方にはお馴染みかもしれませんね。1stのリリース直後にTwitterで僅かにバズっていたのを見て「欲しいな」と思っていたのですが当初は確か新宿タワレコ限定だったので(新宿のタワレコへのアクセスが不便ということもあり)入手していませんでした。しかし前書きに登場した「WA B・O・O・G・I・E」を買うために渋谷のタワレコに行ったところ普通にレジ前に置いてありまして…。予期せぬ形でタワレコが廃サロンとして立ち上がってきました。念願叶ったという感じですね。

 

まずはPVを観ていただくのが簡潔でしょう。必ずコメント欄も含めてご覧ください…

https://youtu.be/ZnuA2EYEHSw

安斉かれん「世界の全て敵に感じて孤独さえ愛していた」

…如何だったでしょうか。どうです、酷評でしょう。「浜崎あゆみのパクリ」「あの頃のエイベックスの古臭さが出過ぎ」「たぶん20年前に登場してたとしても売れない」等々。

確かにタワレコで配布されていたインタビュー記事でも「音楽性やミュージックビデオも、何もかもがエイベックスの歌姫たちの系譜と断言できる内容」と評されています。というか火を見るより明らかではありますが。「ポストミレニアルギャル」という(なんのこっちゃ)次世代型ギャルという立ち位置(というかディレクション?)である彼女。そのパーソナリティは純真無垢で「幼少期にストーンズのライブでアルトサックスを見て吹奏楽部に入った」「音楽のレッスンを優先して友達と遊べなかったり卒業式にも出られなかった」、それでも「大好きな音楽の世界で生きていきたい」から努力してきた、そう。じゃあなんですか、この音楽性は。

本作は彼女が16歳の時に制作したものらしく、当時の鬱屈とした思い・寂しさ・悔しさを吐露した内容になっています。歌詞も純真無垢、というか愚直で中学生の日記帳をミスで開いちゃったかのような気恥ずかしさを覚えます。これ故の「ダサさ」を一聴して感じてしまうのは致し方ないかもしれませんが、安斉のインタビューを読んでからだと「愚直って素敵だ…」と擦れ枯らしなはぐれ者には染み入ってしまうのです…

 

アレンジとアートワークの話に入りましょう。本作で私が思ったのは「またオタクカルチャーがギャルカルチャーに「矯正されて」輸入されていくなぁ」ということでした。90'sとVaporwaveのことです。

古くはテクノミュージック。テクノといえば勃興当時は極めてギークなジャンル。機材にかかる資金や技術の高度さは「趣味」という思いがなければ取り組みにくい、金持ちのオタクによる音楽。それが商業化・大衆化する中でディスコ向けのテクノ、すなわち日本ではハイエナジーユーロビートの流れが、世界的にもハウスやらアシッドやらのチャラいテクノが一般的なテクノ認識となったと言っていいでしょう。他の矮小な例としても「AA(アスキーアート)」や「壁ドン」等々、枚挙に暇がありません。元来オタクカルチャーの中にあったものが「可愛い・カッコいい」から採用されたり、間違った意味で(怒りを表す壁ドンが理想のシチュエーションを表す流行語として)採用されたりと、ギャルカルチャー周辺にはそんな野蛮な面があります。恐喝か?

本作のアートワークもこの説に漏れないと思います。Vaporwave的アートワークとインスタ映えは表裏一体だと言われて久しいですし、「最近注目のVaporwaveについて調べてみた!」というようなデリカシーのない記事も最近とうとう出てきてしまいましたね。過剰なネオンカラーにランダム生成の日本語、サイバーパンクにSHIBUYAのイメージ、本作のアートワークも正に「ギャルに横取りされたVaporwave」です。別に本家Vaporwaveの肩を持っても仕方ないんですが、この流れを見ると今年でVaporwaveは正真正銘最後のピークを終えるんだろうなと真剣に思います。NightTempoもフジロック出るし。更にエイベックスの90's歌姫ばりのアレンジですが、これもオタクが(アニソンにおけるものが顕著ですが音楽に限らずの)90'sに注目するようになってきた流れから奪取したきらいが拭えません。暴力的なまでのギラギラシンセにタコ殴りなギター。全然関係ないですが工藤静香の「単・純・愛 vs 本当の嘘」を思い出すアレンジでした。歌詞の幼さとマッチしているようにも絶妙な違和であるようにも思え、車酔いとエクスタシーで揺さぶられているようです…

 

安斉は青春時代に身を削って書き上げた歌詞にこんなアレンジを施されて、しかも8cmシングルで無料販売なんかされてしまって、果たして本望だったのでしょうか?もしエイベックスによる強要のプロデュース戦略でしかないとしたら… 本作のアレンジはats-が出がけています。かつてはHΛLのキーボーディストとして活躍し、浜崎あゆみやAAAの楽曲もガッツリ手掛ける人物でもあります。「本人」の仕業だったんですね…笑 HΛLブックオフディグでよく見かけるんですが聴いたことなかったです。図書館にあるし聴いてみようかな。

 

…と、言いたいことを言い放題してしまいましたが、本作めちゃくちゃ好きです。PVはもう2度と観ない(確信)ですが、曲単体ではヘビロテしてしまっています。なんだかんだ私は品のないゴリゴリな音も好きなんだなぁと。安室やあゆのように癖のない工業ボイスなのが意図せず「エイベックス的なもの」への内からのアンチテーゼになっているのも良し。洋楽を和訳しただけのようなダンスグループ的J-POPやシティポップの幻影を追うフニャフニャなロックが溢れる現在の日本音楽業界ですが(すみません)、このようなアプローチが登場することは一種のハプニングとなる、かもしれません。今の時点では悪辣なコメントの蝿が集るに留まっていますが…。ともかくメジャーに亜流のメジャーで特攻する、そしてそれを否応なしとする安斉、その心意気に惹かれました。できれば直ぐ、もしくは後に何らか形ある評価が成されたらいいですね…。あとギャルカルチャーにおけるVaporwave風オシャレはVaporミームと同じなのでどうか一刻も早く撲滅してください。

 

 

中級な収穫まとめ その4

こんにちは、中級収穫のお時間です。

このようなレビューブログを始めて、ディグ熱が始める前より常時高まっているのは確かなのですが、幾つか大きな問題があります。

①聴取がディグに到底追い付かない

→手に入れたことで満足して放置されている音源がウォークマンにたんまり

②自分のディグ成果だけでなくツイッター等で見かけた他者のディグ成果物も気になる

→聴いてない音源がたんまり

③カセットテープやVHSのディグにも勤しんでしまっている

→視聴していないメディアが…以下略

④結局「新しく入手した未知のもの」よりも「滅茶苦茶お気に入りな既知のもの」の摂取が常に優先されてしまう

→以下略

という感じです。要するに情報過多という…。皆様の中にも同じような悩みをお持ちの方がいらっしゃると思います。もし逆に「自分はディグ成果物をコンスタントに片付けてるよ~」という方がいらっしゃいましたら貴方様は偉いです、マメです。

いつか友人が「人間の寿命を考えると、例え全ての時間を音楽聴取に当てたとしてもこの世に存在する○分の1(忘れた…)も聴けないんだよねぇ」と言っていたことを思い出しました。あるコンテンツに興味を持ち行動を起こせば起こすほど堪らない無力感に苛まれるのです…。そんな辛いならやめちまえ、とは決して思いませんがね。皆さん、善きかつ果てなき廃サロンディグを!

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いつかVHSディグの記事も試しに書いてみようかな。この有り様ですので。


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平山みき平山みきのエキゾチカ大魔境」(1993)

目黒区図書館にてレンタル。平山みきは唯一無二の場末ハスキーボイスを武器に息長く活躍し続ける重鎮女性歌手で、「真夏の出来事」「真夜中のエンジェル・ベイビー」なんかが有名ですね。また近田春夫プロデュース・ビブラトーンズ参加のアルバム「鬼ヶ島」はテクノ歌謡の名盤として各所で頻繁に取り上げられます。

こちらはそんな平山が割と近年にリリースしたカバー主体のアルバム。「モスラの歌」を皮切りにイタリアの「サンライトツイスト」やこの手のアルバムで腐るほど擦られている「夜来香」、「ベサメムーチョ」等々が文字通りエキゾチック、というか森林に埋もれるが如くのアレンジで歌唱されています。彼女の代表曲「真夏の出来事」も2Versionのアレンジで収録。ラストを飾る「たいわんたわわん」日本アジア航空のキャンペーンソングだったそうです。こうして見るとanouta氏の紹介でもお馴染み(?)な美川憲一「Golden Paradise」のような作りですね。あちらも否定しようのない名盤でしたがこちらもなかなかです。90年代のワールドミュージック・ディグの潮流から考えると微妙に時期がずれたリリースだったのでは…と思ってしまいますが現在聴くならそんなことは関係ございませんね。

正直なところ玉石混淆なアルバムであることは違いありません。「真夏の出来事」のカバーのうちの1つはハウスミックスなので「またこれか…」ってだけの印象ですしオリジナルの「たいわんたわわん」も平山の気だるいボーカリゼーションが裏目に出て単にやる気ないオバサン感が強調されてしまっています。しかしながら私の好みからすると思わず目を見張ってしまうような楽曲も存在します。「サンライトツイスト」は原曲から若干BPMを落とした代わりに本来一切用事の無いはずの軽い音のカウベルがガンガン鳴ってますし、ベース主体の重たいアレンジと平山の濃ゆいボーカルと合わさって密林サイケな歌謡曲となっていて最高。「何日君再来」はシンプルなエレピと胡弓が溶け合ったチル味の高く気持ちいいアレンジです。

トレンディものにしてもエキゾものにしても厚化粧な作品が好きな身としてはこの平山×エキゾチカのタッグは評価せざるを得ません。ジャケも調子のいい時の羽野晶紀みたいで美しいですね。そういえば羽野晶紀も当時似たようなジャケでコミックアイドル歌謡やってたなぁ、などと思い出したりします。


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織田晃之祐「NHK日曜美術館」~美術館への誘い」(1996)

こちらは世田谷区の図書館で入手。柴崎祐二氏が彼のブログを元に新宿・du cafeにて開催したイベント「出張CDさん太郎」。そこで柴崎氏が序盤に触れたのが織田晃之祐でした。織田はNHKの元放送用専属劇団である東京放送劇団に所属し番組の音作りに貢献していた人物、だそうです。本作もNHKの長寿番組「日曜美術館」のBGM集。各曲にはゴッホシスレークリムト印象派前後の画家の名前がタイトルに付いています。各画家のイメージミュージックとして作曲されたのでしょうか。しかし内容はそんな周辺情報からは意外な程にシンセなアンビエント。てっきりピアノ小品集のようなものかと思ってたのですが…。しかしこれは嬉しい意外性。まるでプラネタリウムで流れているような雑味のないアンビエントを楽しめます。キラキラとした効果音が眠気を誘い、正に日曜に朝食を食べながらでも聴いて二度寝に落ちてしまいたくなります…。ジャケの朴訥とし過ぎたアートワークと「旧来型アートを紹介するBGMとしては余りにもデジタル」という点を除けば言うことなしな良作。流石に(表舞台で活躍していたとは言えないものの)大御所の作品はケチつけどころ無しですね。


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SWITCH「フルテン」(1995)

秋葉原ブックオフにて280円で入手。いやーずっと探してたんですよコレ。8人組J-FUNKユニット(で合ってるんでしょうか?)であるSWITCH。本作がデビューアルバムで、その後セカンドを発売し自然消滅してしまいました。TBS系で放送された「その筋」ではバイブル的人気を誇るギャグ漫画『行け!稲中卓球部(古谷実)』のアニメ版で2曲のOP曲を担当しており、その関係で知ってたんですよね。稲中のサントラは目黒区の図書館で入手済でその2曲の音源は持っていたんですが、彼らのアルバムも欲しくて3年くらい探したり探さなかったりしてたんですよ(Amazonなんかでは普通に手に入ります)。

件のOP曲というのが「しゃにむにシェイク!シェイク!」と「満員電車ひとめぼれ」。いずれも詞の馬鹿馬鹿しさにデジタルファンクが絡み付いた良作です。驚きなのは前者が元祖ジャパニーズファンクの大澤誉志幸による作曲であること、そして2曲共に作詞がlightmellowbuによるレビューで復権?を果たした「ボーイ・ミーツ・ガール」の尾上文によるものだということです。
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↑「ボーイ・ミーツ・ガール」

https://youtu.be/iuglp6jx0r8

ボーイ・ミーツ・ガール「裸足で散歩」

私、正直「ボーイ・ミーツ・ガール」のポエトリーは「ムリ」だったので手に入れてから一度しか聴いてないんですが、まさか数え切れないほど聴いていたこの2曲も彼による作詞だったとは…。これだからディグはやめられないですね。ファンク感が強いのはどちらかと言うと前者で、若干マジメちゃんしてる詞ながら気持ちいい。後者はパーカッシブで高速な音に満員電車内での劣情をやけっぱちに歌った詞が乗る良作。いずれも稲中という度を超えた不謹慎の塊であるギャグ漫画のテーマソングとしてはうってつけでした。

https://youtu.be/T-B5HiTr5RU

「しゃにむにシェイク!シェイク!」

https://youtu.be/80mduaikG0I

「満員電車ひとめぼれ」

 

本作、この2曲のインパクトと質を超える楽曲は他にありませんでした…残念…。強いて言うなら「たまるか」なんかは若干バービーボーイズ傾向を感じたり「宇宙原人」はまさかのゴスペルアレンジだったりしますが、全体的なお馬鹿ファンクっぷりは2曲以外は平均点ってな具合。lightmellowbuから「ボーイ・ミーツ・ガール」を聴いてしっくりきた方は尾上の別の仕事も覗いてみるつもりでこちらもいかがでしょうか。


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runescape斯凱利「runescape​.​wav符文風景骨架」(2018)

どこでも言及されているのを見ないので本稿とはズレますが取り上げてしまいます。こちらは私が初めて好きになったVaporwave。postVaporwaveの範疇に括られてしまう作品が蔓延する現在においてもコンスタントに正統派Vaporwaveな作品をリリースし続けるBandcamp上のレーベル「Geometric Lullaby」が昨年三作目として発表したアルバムです。油彩で描かれたような小人?のジャケが悪い意味で印象的で、これを見ただけでは聴いてみようとは中々思わないでしょう。しかし中身は上質な「ゲームミュージック」をチョップド&スクリューさせ解像度を極端に粗くしたVaporwaveインスト作品集。いずれもゼルダの伝説に用いられるような、疑似ケルトなBGMを加工して作成されたと思われます。Vaporwave化されたゲームケルトは曇天に覆われた、荒廃した草原や山賊に荒らされた家々、屍の打ち捨てられた洞窟等を彷彿とさせます。それはデジタル遊戯に勤しんでいた大きな子供たちのノスタルジーをトラウマに変換し、似非は結局似非だったのだという諦めを説いているかのようでもあります…。ロビンソン・クルーソーのような絶望感…。

このように記述するとサイテーな感じもしますが、これほど「粗くて綺麗」な音楽も珍しいですよ。パーカッションの反響が強調されているのはVaporwaveではまあ変なことでもないのですが、これが上手く作用し聴者の不安を煽る。どんなホラーミュージックも本作には勝てない、気がします。

PVが最高なので絶対に観てください…!アルバムごと聴きたくなること間違いなしです。

https://youtu.be/6fPQWx66vLc

「Geometric Lullaby」の作品はどれもオススメですのでその他もチェックしてみてください。捨てアカ氏主宰の「Local Visions」と並んで最も好きなVaporwave(界隈)レーベルです。

https://geometriclullaby.bandcamp.com/

 

中級収穫のコラムとしては少ない枚数の紹介となってしまいましたがご了承ください。月が変わる前に一本書いておきたかったので…。また本流のコラムや番外編も含めた新しい記事も書いていきますね。

来月は青田典子×ベッドインの六本木・マハラジャナイトや下北沢・ThreeにてTsudio Studio氏やNECO ASOBI氏を含むLocal Visions界隈によるライブイベントがあって良い8月になりそうです。どんな取り合わせだよ。

第10回 おニャン子クラブ「ショーミキゲン」+α

いつもご覧になっていただき誠に有り難うございます。途中で幾度も寄り道がありましたが、大本丸のアルバムレビューのコラムが今回で10回目を達成致します。前回の中級収穫ではアイドル歌謡中心の選盤になってしまいましたが、今回のメインコラムもその延長線上となります。

アイドルは作詞家・作曲家・プロデューサー等にとって何時の時代においても「主戦場」であり「実験工房」でもあります。かつて「テクノミュージック」の勃興の煽り(?)をモロに受けたのは当時のアイドルたちですし、ハイエナジーユーロビートは全盛期以降現代でもアイドル歌謡に何食わぬ顔して取り入れられています。ヘビメタアイドルに演歌アイドル、セクシーアイドルに宴会芸アイドル(「アレ」は果たしてアイドルだったのだろうか?)…。それらの殆どはギョーカイの策略であることに違いないですが、近年叫ばれている「ジャンル枠組みの解体(音楽のジャンル分けなんてくだらねぇ!っていうアレですね)」「多様性への肯定」等のショービジネス上での実践であるとも見てとれます。例えその末に生まれ出づるものがクズ同然でも…。多くを認めるということは非を是とする苦行でもあるのですよねぇ。

至極当然かつアナーキーな内容の前置きになってしまいましたがともかく始めていきたいと思います。


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おニャン子クラブ「ショーミキゲン」(2002)

ポニーキャニオン

渋谷TSUTAYAにてレンタル。特に希少盤でもなんでもないんですが、初めて聴いたとき色々と感慨にふけってしまったので紹介致します。

本作はハロー!プロジェクト全盛期(と言うには若干後期?)な当時において最早「伝説のアイドル」と化していたおニャン子クラブの幾度目かの再結成時に15年振りにリリースされたシングルです。1985年、フジテレビ系列「夕やけニャンニャン」から誕生したおニャン子クラブは、アイドル業界で殆ど初の「素人っぽさ」「超多人数」というコンセプトを携えて当時のオタク共の度肝を抜きました。「セーラー服を脱がさないで」や「バレンタイン・キッス」は歌詞の内容にも関わらず一般にもヒット。しかし「夕やけニャンニャン」終了と同時にあっけなくも解散。2年という短い活動に幕を降ろしました。その短命ぶりもあり、ファンにとっては「同級生と一緒に行事に参加している」という感覚であったのかもしれません。おニャン子からは国生さゆり工藤静香、(現演歌歌手の)城之内早苗など近年でも精力的に芸能界で活動している人物も誕生しましたね。まあまあ、こんな当たり前な話は正直別に要らないわけです。

本作には当時のおニャン子所属メンバーのうち15名が参加。かつてのおニャン子クラブが(今のインスタ的なものでなくあくまで当時の)パステルカラーなダサダササウンドの楽曲を多数発表していたのに対し、こちらはハードめなギターサウンドを主とした音作りになっています。特に間奏の粘りけのあるギターソロを聴いていると、中後期シャ乱Q(「NICEBOY!」や「君は魔術師?」の頃)のはたけによるジャンクな味付けのギターサウンドを思い出さざるを得ません。おニャン子つんくサウンドが垣間見れるというのは不謹慎な感じがして面白いです。うしろゆびさされ組うしろ髪ひかれ隊等で猛威を振るっていたゴツグによるものともまた違うような、ともかく変態的なアレンジの為された楽曲であることに違いありません。

歌詞に着目しますと、これほどグロテスクなアイドルソングもなかなか無いのではないでしょうか。「オバサン」に差し掛かったおニャン子のメンバーがあの頃の痴態を懐かしみ、今との価値観の変貌を告白する、というような内容なのですが、これがおニャン子のどの楽曲と比べても「セミプロの楽屋裏感」丸出し。歌詞考察のようになってしまい非常に不愉快ですが、1つづつ取り上げていきたいと思います。

「女も若けりゃそれだけでチヤホヤされてたお刺身のままで 二十歳過ぎたら魔法が解けて焼いたり似たり…」

何故「魚」なのか…?「猫」だからか…?まあ実際「ナマモノ」ということなんでしょうが、お刺身とか焼いたり似たりという表現がなんともグロくて「レプリカント」と例う以上の血の気を感じてしまいます。

「青春のショーミキゲンは想像の花びら」

演歌のような気持ち悪い婉曲表現で結構好きなんですが、意味はゴリゴリに不明ですね…。三十路独身女性になれたら分かってくるのかもしれません。この直後のサビ締め「だからもっと欲を綺麗に咲かせて…」もドロっとしてて好き。

「恋愛のショーミキゲンは思いやりのマラソン」「ロマンスが終わっても愛はそれから そしてずっとそばにいたいか聞かせて」

こちらは一番のサビに比べると安易に「深いなぁ」などと思い易いというか、面前とおニャン子とは貴方にとって何だったのかを問うていますね。すっかり熟れてしまった情熱は吐き出したくなるような苦味になるのか、或いは各々の秘めたる性癖になるのか…。

その他にもかつて「男の子」「女の子」が多用されていたのに対し平然と「男」「女」となっている部分や、フニャフニャとした覇気のない感じで現代の若者に「21世紀は任せたわ」と歌う部分など気になるフレーズは幾つもありますが、ベースとなっているのは「あの頃感」溢れる、意志・主張のないアフレコ的な可愛げフレーズ。この混ざり合いがグロテスクな印象を与えるのでしょうね~などと単体で聴くと思う訳なんですが。

 

おニャン子は消費アイドルのはしりなどと言われることも多いですが、その手の評論をサラッとしてしまう方は女性が歌うムード歌謡・お座敷小唄なんかを忘れちまってるんでしょうね。ただプロ・セミプロ感を多勢によって薄めている(婉曲表現の有無という意味でも)だけで、別に彼女たちがいかがわしさの権化としてのアイドルを開拓したということもないような気がします。しかしながら本作は前述の通り「セミプロの楽屋裏」として機能するフレーズが散りばめられています。「あの頃」ぽい「おあつらえの無垢」をセルフカバーしたフレーズと混合されていることでさながら水野晴郎によるカルト映画の金字塔「シベリア超特急」における2度・3度と繰り返される大どんでん返しのような締まらなさを感じてしまいますね。されどおニャン子にはこのくらいの締まらなさがお似合いだったのではないでしょうか。2年間の淡すぎる行事は今でもファンの中で不定期に補完されていくのです。それは特番で観られるちゃちな「同窓会」企画でなのか、或いは各々のソロ活動を応援する中でなのか、そこまではリアルタイムのファンでないので汲み取りにくいですが…。

後はゆうゆこと岩井由紀子の声が目立ち過ぎて聴く度に笑っちゃうんですよね。当時34歳と結構な歳(失敬)なはずなんですが、なんですか、あの幼すぎる声色は。「諦めてしまったらそこで散るだけ」というワンフレーズのみなだけに癖になってしまいます。

 

https://youtu.be/yhXph4WElKE

おニャン子クラブ「ショーミキゲン」

↑はPVと思われる映像です。曲前にコメントを述べているのがゆうゆです。こうして見ると山瀬まみ感あるな。

それにしてもほとんどのメンバーが茶髪ですね。時代の移ろいを後追いしつつあの頃にしがみつきたい、というパブリックイメージに沿ったビジュアルの為に茶髪にさせたのではなかろうかとすら勘ぐってしまいます。

 

この楽曲を聴いて抱いたものと似た感情を呼び起こす楽曲は恐らく幾つもあるんでしょうね。筋肉少女帯の25周年記念楽曲「中2病の神ドロシー」という曲は「バンギャとして四半世紀追いかけてきたバンドがある日突然消えた。というか「そんなバンドはこの世に存在しなかった」ことになっていた。25年観ていたのは自分の影だった…」という音楽ファンには怖すぎる内容の世にも奇妙な物語ですが、こちらもあるグループによって人生を狂わされた者たちに、節目という享楽の中に潜む「時間の経過の残りカス」という命題を突きつけたという意味では似通っています。

https://youtu.be/ydX3d1YfVLc

筋肉少女帯「中2病の神ドロシー」

 

また、先日(少なくとも私の印象としては)ゲリラ的に発表されたhitomiの「LOVE2020」も、単なる銭集めのアンサーソング以上に心を蝕むものを秘めていました。彼女の代表曲「LOVE2000」と曲を全く同じとした替え歌なのですが、歌詞がかつてのものよりも老成したものになっています。「ニセモノ(の愛)なんて興味ない」から「ニセモノでも愛せたならそれでいいじゃないの」と、でもかつて「膨らんでばかり」だった夢は「見失ってばかり」に、「食べてみなくちゃ分かんない」ものを「食べてみたら不味かった、けど私の力になっていく」、そんなこんなで「20年経って色んなことが変わって私はここにいる」んですよ~って感じで内容が変遷しております。多分ファンの方以外はわざわざ曲聴き比べる必要もなくこのコラム読んでくれたらそれで終わりで結構だと思います。

曲が替え歌ならPVもちゃんとセルフパロディしろよ!って感じなんですがそんなこともなくチャチな作品になっていて詰めが甘いですね。なんでしょう、この手の感情って「オッサンが世代のアニメをパチンコ化したやつを泣きながら打ってる」感じにも思えてしまうのですが…。とにかく、この「長年追い続けてきたものってこの程度だったのかよ」という憤怒・落胆・後悔の混じりあった感情もまた、この手の楽曲に付き物なのでしょう。

https://youtu.be/V9nTwwDn2kQ

hitomi「LOVE2020」

 

という訳で今回は歴史を歩んできていない者が歴史の終止符にいちゃもんを付ける、という最悪な内容になってしまいました。しかしながら「終わり」のある優美さというものは大事にすべきだと思いますね。「死ぬまで現役!」も結構ですが、醜態を晒しながら駄作量産工場となってしまうグループなんて幾らでもいらっしゃるのですから…。アイドルには文面化されていない有効期限のようなものがあるのでこのように終止符が打たれやすいのでしょうね。

ではこの辺で失礼致します。また次回宜しくお願い致します。

中級な収穫まとめ その3

こんにちは、廃サロン恒例となりつつある寄せ集めコーナーの始まりです。

先日元ハロー!プロジェクト所属の加護亜依辻希美によるユニット「W(ダブルユー)」の13年ぶりのTV歌唱がありましたね。私もそれ目当てでテレビ東京の「テレ東音楽祭2019」という番組を視聴していました。この手の番組ってほとんど「現代の音楽産業で目に見えて稼ぎ頭となっているアーティストの生ライブ」と「昔の歌手の懐かし映像」で構成されてるじゃないですか。で、この番組における後者が平成の歌手・アーティストだけだったんですよ。令和になったんだなぁって感じですね。こういう番組でミポリンの「派手!」なんて流れなかったですよ、ついこの前まで。この件で特にもの申す事がある訳でもないんですが、ともかくこれからは「名曲番組」でジュリーの姿をお目にかかることもなくなるんですね~ってくらいです。

 

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midori takahashi「プラス思考」(1993)

ディスクユニオン新宿店にて380円で入手。その以前にも吉祥寺のブックオフで発見していたんですが500円だったので躊躇して購入を断念してしまっていたので正に邂逅。レーベルは柴崎氏曰く「俗流アンビエント界のブルーノート」な「Della」です。遭遇頻度が割と高い(はず)ので見かけたことのある方やお持ちの方もある程度いらっしゃるかもですが、いや~名盤ですよこれ。マジで毎朝聴いてます。

まずジャケが堪らないですね。プラス思考のイメージとして途方もない階段を登るメタルピクトグラムくん。CG創成期感がビンビンで「狙ってるのか?」と思ってしまうほど。こんなアートワークで「プラス思考」だとさぞかしハードビートなフュージョン寄りのインスト集だと察してしまいますが実際は美メロなピアノ&シンセのアンビエント集。なんと言いますか、この手のアルバムにしては十分に「作品」として成立しているんですよね。長尺(全5曲ですが各曲9分程度です)の「Energy Flow」ばりな「上手」なクオリティのインストが気持ちよく作用し、流し聴いていると心地よい眠気が…。おなじみの「聴き取れない程度のサブリミナルメッセージ」も四か国語で隠されているようです。音色が押し付けがましい「プラス思考」でなく、険しい現状を肯定し抱き止めてくれるかのような、そんな優しい世界観に包まれています。と言ってもある種の俗っぽさは確実に潜んでいて、商業的作品という前提をもって聴くとそれはそれで合点がいく展開ですね。しかしこのような「高尚な雰囲気を匂わせておきながら確実に「音楽作品」としては(恐らく)落第」という作品は最高です。第1回でご紹介した「サロンミュージック」と非常に近しい作風に感じられますが、あちらが多様な色味の楽曲で構成されていたのに対しこちらは全曲テンションが一定です。プラス思考のくせに泣き曲ばかりというか、アンニュイを超越し慕情ですらあります。

俗流アンビエントを掘ろうとしてブックオフイージーリスニング棚をじっと見つめてても「波の音をバックに…」とか「クラシックの名曲の中から効用に合わせて選曲し…」みたいな「温泉かよ」と言ってしまうようなアルバムが殆どなのが現実。ですがこのようなアルバムに出会えると勇気づけられます。私にとっては「作品の効用」より「作品の発見」によってプラス思考がもたらされたような気がします…笑


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ゲンスブール・トリビュート′95~ゲンスブールに捧げる俺の女達~」(1995)

大田区の図書館にて入手。なんですかねこのヒエログリフ調のジャケは。ヌーヴェルヴァーグの教祖として名高いセルジュ・ゲンスブールが手掛けた楽曲を、サエキけんぞう小山田圭吾小西康陽あがた森魚など錚々たる面子のプロデュースにより、細川ふみえカヒミ・カリィ夏木マリなどの歌手・俳優に歌唱してもらう、という企画ものコンピ。この手のアーティストトリビュートアルバムってあんまり好みでなく、本作に関しても全体を通して聴いたことは正直未だにありません。では何故ご紹介するのかというと、細川ふみえが歌う「恋するシャンソン人形」が余りにも最高すぎるからです…。

フーミン、90年代を代表するグラビアアイドルとして余りにも有名ですが、歌手活動も至高なまでにクオリティが高いです。オリジナル楽曲はことごとく「何故?」と疑問視してしまうほど大御所が担当しており、デビュー曲「スキスキスー」は小西康陽福富幸宏コンビ。2nd「にこにこにゃんにゃん」と3rd「だっこしてチョ」の作曲は石野卓球(3rdは作詞もピエール瀧!)。そしてラストシングルとなった「ポチに八つ当り」は大槻ケンヂ作詞でございます。ナゴム界隈を中心とした、いずれも佳作なアイドルテクノ歌謡ですのでそちらも是非。そのいずれでも聴くことのできるのがフーミンの鼻にかかったどこかタリナイ感じのする浮遊ボイス。しかし音痴という訳でもなく、ウィスパーする瞬間などはフーミンにしか出せない独自のセクシーを醸し出していてハマってしまう。アイドルポップとして正しく機能的というか、軽やかなバブリーを堪能できます。

そして本作はそんな細川ふみえのアイドルとしての活動が一段落した頃のカバー。イントロは「ラジャラジャマラハジャー」と聴き違うようなシタール音が響き、直後にシャンソン人形お馴染みのフレーズが切迫したシンセ音で再現されます。原曲のフランスギャルverはなかなか張り上げた歌唱法ですが、こちらは全編前述のウィスパーボイスで貫徹。フランス歌謡曲としての原曲を更にソフィスティケイトさせた優雅で重厚感のあるテクノポップで、カバーとしては無視できないほどのクオリティ。「あえてダサく」としてのアーティストイメージで統一されていた頃のフーミンだけを知った後に聴くとちょっと驚いてしまいますね。極めつけはアウトロ。伴奏がフェードアウトしていく中で、演出なのか照れからなのか微かにフーミンの「フフッ…」という笑い声が聴こえます。これがなんとも「カバー曲」の中で意味深に作用し「してやったり」なのか?などと考えてしまいます。

細川ふみえ、最近だとガキ使や波乱爆笑に出演し貴重映像を生産しているみたいなのですがどちらも見逃してしまったんですよね…。こういうカバー曲なんかを聴いていると願わくばセルフカバーもしくはまさかのバンド結成なんかを「夢見て」しまうんですが…。彼女も結構苦労されているようなのでそっとしておきましょうか…https://youtu.be/poMpAExmeU8

細川ふみえ「恋するシャンソン人形」


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Risky「My life is…」(1999)

メルカリにて500円で入手。廃サロンで取り上げるには多少名の通りすぎたCDなのかもしれません。こちらは1989年にアイドルとしてデビューし、現在ではその過去を感じさせないほどにTheタレントとしてオールマイティーな活躍を魅せる島崎和歌子が発表したシングルです。本作は島田紳助がバリバリ出演していた頃のTBS系列「オールスター感謝祭'99春」内の「放送中に島崎和歌子のシングルを50,000枚完成させる」という企画で誕生しました。放送内で島崎和歌子に企画が伝えられ、困惑の中楽曲発表・レコーディング(エイベックスへの移動中にデモを聴き覚えたようです)・ジャケット撮影等々が進められました(どこまで本当なのかは定かでありませんが)。島崎の本作での名義も番組内のお馴染みの方式(スイッチオン!)によって多数決で決定。それが「Risky」だったという訳です。
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うん、どちらか選べと言われたなら「Risky」ですわね。そんなこんなで企画開始から4時間28分、遂に「My life is…」は完成したのでした。ギネスにも載ったそうですがどんな部門なんだよ。

作詞:秋元康に作曲:織田哲郎というテレビっぽいゴテゴテなキャスティングですが、案の定ビーイングっぽい磐石ガールズポップ作品となっております。島崎和歌子の声ってなんというか、あまりに上手すぎるんですよね。ビジュアルに伴うが如くな、悪く言ってしまえば限りなく凡庸。正統派アイドル氷河期かつバラドル黎明期な90年代にさえデビューしなければ、かつての所属事務所社長が彼女に言ったように「第二の山口百恵」クラスの歌手になれたと信じて止みません、私は。

歌詞を聴き流していると「またアキモトの片手間リリックか」となってしまいそうですが実際そんなこともなく。特にかつての秋元のひねくれは炸裂していませんが、島崎に「愛に囲まれて生きてきたけど独りで歩き出すよ、慰めはいらないよ」といった歌詞を歌わせるのは犯罪的というか、本人もそこまで短絡的な思い詰め方をして生きているとは思えないんですが。サビの「人混みの中じゃ足跡もないよ 生きている証拠がないね」の部分はあまりに澄んでいて・実直すぎて、なんとも鼻血が出そうです…。最高なシングルなのですが、なにしろビーイングぽい曲なのでどうも女の子と恋愛する類いのゲームのテーマソングにも聴こえますね。

和歌子さん、マジで大好きなのでこれからも応援してます。あわよくば全曲集+DVD付きのBOXを再販してください。f:id:rikimikiri:20190625221438j:image

 

https://youtu.be/7QCX-jRV0kE

Risky「My life is…」(うたばん)

このうたばんの映像が一部始終が分かって素晴らしいです。うたばんの空気感って今思えば最高ですよね…。もう一歩なCGの使われ方とか、嵐の大野くんが中居とバトる感じとか…。歌唱用のスタジオが殺風景と神聖さの狭間を行っていて不思議。

島崎和歌子の楽曲、実は既にちょこちょこ収集し始めているので本寄せ集めコラムの恒例行事にしようと思います。第2弾をお楽しみに。


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「Sound LSD SUBLIMINAL SEX XTASY」

蒲田の500円DVD屋さん(レンタル落ちとか売ってるアレです)のワゴンで100円で入手。始めに申しておきますがいやーこれは酷かったです。完全にジャケのデジタル黎明期のヤンチャ具合に惹かれて買ってしまったのですが…。何しろコンセプトが「セックス時のエクスタシーをCDを聴くだけで感じられる」ですから。中身は女性の喘ぎ声のサンプリング音源がハウス風地味ーテクノに被さっている曲が複数のパターン収録されているだけです。それ以上でもそれ以下でもなく、聴き流そうと決め込んだら一瞬もディープリスニングする部分がないというお粗末さ。おまけにアーティスト名が「ヘンリー川原」とかいう監督ぽさ満載な駄名(幽体離脱のCDもリリースしているようです)。

皆さんは例えレコード屋の片隅で見かけても(インテリアという目的が無ければ)決して買わないでください。あっけないですが以上。

 

番外編に相当するコーナーばかりで恐縮です。懲りずに今度は私の好きなダサダサPVを紹介するコラムなんかを書こうと画策してますが誰が期待してくださるんでしょうか。では若干短いですが今回はこんなところで。

第9回 Meredith Monk「Turtle Dreams」


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Meredith Monk「Turtle Dreams」(1983)

ECM 23792-1 E

 

「廃サロン」というあまりにも包括的な概念を打ち出した中で、ジャニスのことをすっかり忘れていました。東京・お茶の水に2018年11月まで存在したレンタルCD店ジャニス(中古CD販売のジャニス2は営業中)、ロック・ワールドミュージック・テクノ・現代音楽・ノイズ等々ジャンルを問わず国内外の希少盤を数多く取り揃え、ディガーの聖地と化していた伝説(と言うにはまだ早いですが)のショップ。視聴可なのは勿論、CD一枚一枚に簡単なレビューが添えられており、まだ見ぬ地への新規開拓を手助けしてくださる姿勢が素晴らしかったです。ジャンル分けが細かいのも棚を見ていてワクワクさせられましたね…(ペンギンカフェオーケストラが「ぼの」だったことだけ無性に覚えている)。しかしながら2018年の11月、音楽業界不況の煽りやダウンロード・ストリーミングサービスの発展の影響、だけではないのでしょうが長年のご活躍に幕を降ろしました。ディガー一人一人が各々の思い出を抱くであろうジャニス。関西にはK2レコードがあるので断言できませんが、聴く側における「音楽」の歴史にあるひとつのピリオドを打つ昨年の重大事件でした。

私個人のことを話しますと、ジャニスにちょくちょく通っていたのは閉店までの2年間くらいだったように思います。元々存在は知っていたのですがその有り難みに気づかず「なんかやたら料金の高いレンタル屋だなぁ」くらいに思い素通りしていました。しかしある時なんとなく訪れてみると(当時は移転前でビルの9Fで経営していました)平沢進P-MODEL関連のCDの充実ぶりに腰を抜かしました。当時私はテクノポップバカとしての比重が高かったので兎に角その辺りをできるだけ沢山借りて帰ろうと、纏めて10枚借りたんだったと思います(KRAFTWERKのブートなんかもレンタルしてましたねぇ、ジャニス狂気すぎるな)。その後も2,3ヶ月に一度は訪れ、現代音楽やalva noto率いるレーベルMEGO界隈、そしてノイズ周辺を中心に借りては毎回ほくほくさせられておりました。で、閉店直前になって小川範子ヲノサトルとコラボしOGAWA名義で出した二枚のアルバム(デカダン倒錯エレポップ歌謡でサイコー、中古で必ず1万前後はする)を発見したり、G-SCHMITTやSodom、黒色エレジーといったポジティブパンク界隈を咽び泣きながらゲットしたり…。最後の最後は在庫販売のタイミングで訪れたんですが、佐藤奈々子率いるSPYの再発盤を900円?で買いました。件のレビュー帯も付いてたので最高の宝物です…。

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スマホに残っていた唯一の在りし日のジャニスです、お納めください。

 

今回は閉店半年の節目として、ジャニスでアーティストの存在を知り現在でも愛聴しているアルバム、Meredith Monkの「Turtle Dreams」をご紹介致します。現代音楽は大好きなものの究極的なモグリかつ割とエンターテイメント性あるものを求めてしまう、現代音楽リスナーとしてはサイテーな私ですが、それでも何か自分にしっくりくるモノはないかとジャニスに行く度現代音楽の棚に齧りついていました。Steve Reich辺りはジャニスに相当痒いところをかきむしっていただきましたね。そんな中出会ったのがMeredith Monk。1960年代よりニューヨークを拠点に音楽、演劇、舞踏等クロスオーバーな活動を続ける彼女は「結局何者?」と問われるとヴォイスパフォーマーだと思っています。唸るような低音から空間をつんざく金切り声まであらゆる声色を使い分け、シラフと欲動と狂気を行き来するパフォーマンスはエネルギッシュなのにクールで、まさしく(あくまでリスナーの観点では)現代アートの良いとこどりな気持ちよさがあります。聴いてると不安感に苛まれるひとの方が多そうですが…。代表曲である「gotham lullaby」はビョークがソロ初期にライブでカバーしていて(それが収録されたブートもジャニスで借りたんでした)有名かもです。

https://youtu.be/SSf0FmXB_6M

こちらがモンクのオリジナルで、

https://youtu.be/876FiSktq_s

こちらがビョーク版です。

 

私がこんなところで語るまでもなく界隈では大御所中の大御所なMeredith Monkですが、その中でも本作が卓越しているように感じます。彼女の作品の殆どは演劇・パフォーマンスで披露するべく制作されたものであり、アルバムもパフォーマンスのサントラと化しているものが多いです。その一方でヴォイスの実験工房に溜め込まれた小作を数多く堪能できるタイプのアルバムもあります。どちらにしても傑作ばかりですが、正直何度も繰り返し聴くにはなかなかエネルギーが要ります…。現代音楽を気軽に聴こうとしてるのがそもそもの間違いなのですが。ですが本作はサントラと小品集の間に位置する作品です。表題曲である約17分の1「Turtle Dreams」の他に収録されているのはソフトに実験的といえる4曲のみで、いずれも最長10分最短1分14秒。「Turtle Dreams」に聴き入っていたらいつの間にかアルバムをフルで聴いていた、ということもしばしばあります。

まずはその表題曲をパフォーマンスと共に視聴していただきましょう。

https://youtu.be/FBlnrRUVfo0

Meredith Monk「Turtle Dreams」

…いかがでしたでしょうか、最高ですよね。もしかして寝てませんか…?

まず特徴的なのは単調であるが故に夢幻的なオルガンの音色。ミニマルミュージックの系譜で語られることも多いモンクですが(Studio Voice No.401「ミニマル」もご参照ください)、ピアノ伴奏の多いモンク作の中ではオルガンを用いたことでよりミニマル度が高いように感じます。「亀の夢」というタイトルやとぼけたパフォーマンスの地盤として使われることで、その音色の「玩具っぽさ」「催眠性」が引き立っているというか、赤ちゃんのガラガラのような心地よさを感じてしまいます。「ミニマル→催眠」という俗物の原体験を否定せず寧ろ温かく包んでくれるような、そんな音色でもありますね。

しかしながら我々を包み込んだ柔らかな布切れを台無しに切り裂くのがモンクを始めとする4名によるヴォイスパフォーマンスであります。そうでした、こちらが主役でした。男女2名ずつによる咆哮と安寧の応酬はそれこそレム睡眠・ノンレム睡眠の関係のよう。主に女性ボーカルが破戒を、男性ボーカルが破戒の興るベースを司っています。しかしながらそれらは何本もの糸のように絡み合い、時にパラレルな位置関係となったと思えば全てがブチブチと千切れる瞬間もしばしば。終盤、オルガンの音色がスッと止みアカペラ(という表現は正しくないに違いないのですが)となる場面は圧巻ですが「夢からの一旦の覚醒」と捉えれば世界観としては当然の流れ。なんともフックの多いヴォーカリゼーションであります。これがインプロの歌唱でないところが面白いですね。モンク達4人はこれを再現できるという…。

また、CDレビューという枠からは逸脱しますが、リンクを貼ったパフォーマンス映像も本作では当然ながら要の要素。足を前後左右に動かしながらささやかに移動し4人の位置関係が変動する。その中に日常の何気ない仕草(髪をかき揚げたり何かを振り払う動作であったり)が付与され、コンテンポラリーダンスしてるなぁとアホみたいにボーッと口が開きっぱなしになってしまいます。しかしミニマルが永続するのではなく、滅茶苦茶に身体を揺さぶる発作のような動きが挟まることで謎の緊張感が増しているようにも思います。「寝相」の示唆なのでしょうか…?あ、あと舞台?が安っぽい気功講習ビデオとか撮ってそうなスタジオなのもグーですね。淡ーいピンクがなおよし。

「睡眠導入」でなく「催眠」といった傾向の作品ですが、何度か本作を聴きながら眠ったこともあるので、そういう使い方も十分に可能な音楽でしょう。眠らずとも瞳を優しく伏せて、硬い甲羅に閉じ籠り眠るチャーミングな生物の見る夢を間借りしてみてください…。

 

本旨の紹介は以上ですが、その他の収録曲もなかなか素晴らしい出来ですので軽く触れたいと思います。

2「View 1」は時にミニマル、時に叙情的なピアノの伴奏をベースとし、そこに機械的加工?(ボコーダーとかではなく風呂場のように籠ったような)の為されたモンクのインプロにも思えるヴォイスパフォーマンスが幾度も挿入される、という形式を取っています。モンク作品としては一番オーソドックスなのですが、他の作品に比べてもかなりメランコリーで眠気を誘発する仕上がりとなっており、本アルバムの中で浮かないようなアレンジです。しかしながら突拍子のないシンセのプリセット音のようなものやハーシュノイズが極僅かに使用されているのを聴くと、単にアンビエンスの世界で終わらせない、モンクの狂気への執着を察してしまいます。特にプリセット音風のサウンドはスーパーボールがパインパインと弾んでいるような音色で間抜けですらあります。これが終盤も終盤で持ってこられるとなんとも閉口してしまいますが可愛らしいので良し。

3「Engine Steps」はその名の通りといった作品で、きっかり2分間トロッコの車輪のような軽いカタコト音を聴くのみ。Interludeの意味合いなのでしょうか、KRAFTWERK的で好きですが何しろ短いのでコメントしようがない。

4「Ester's Song」では可愛らしいプヨプヨしたシンセの音が伴奏で使われています。そこにモンクが「ナ、ナ、ナナナ~」と歌うのみ。こちらが件の1分14秒の作品です。幕間作品が連続するので、アルバムを通しで聴いているとだいたいこの辺りでハッとします。

5「View 2」はタイトルこそ「1」の続編のようですが、大まかな構成以外は全く別物といった印象を受けます。「1」に氷河の上で微かに聞こえる氷の割れる音のような静謐さを感じるのに対し「2」はやや俗っぽく「小屋」といった印象。「1」ではほぼ登場しなかったモンクの低音がベースになっており、乾いたオルガン?の伴奏が何故だか木・森っぽさを匂わせます(個人の感想でしかありません)。鋭利でなく丸みを帯びているので心地よさはありますが「1」の方が圧倒的に好きかな。

 

以上、廃サロン初の洋モノ&現代音楽コラムとなりましたが、伝わりましたでしょうか…?(それだけが不安でならない)ジャニスではもう借りることのできない作品ですが、ユニオン等で時々見かけることもあるのでアルバムとして聴いてみたい方はお探しになってみてください。

Meredith Monk、日本で何度か公演やってるっぽいんですがもう一度来てくれないかな…。テリーライリーの日本公演(フアナモリーナとのジョイントライブでした)を観た身としては可能性はゼロでないと思いたいのですが…。